高福寺について
中世より古庵として在った。万治2年(1659年)に牛堂和尚が玄修和尚を勧請し、曹洞宗として開創。本尊は阿弥陀如来。現在の本堂と庫裡は天明2年(1782年)当寺第10世道富和尚の代に、山門は第11世鉄巌和尚の代に、書院は昭和49年(1974年)第17世哲應和尚の代に建立。 本堂の右手に六地蔵、思惟菩薩、蓮華手菩薩などの石仏と地蔵堂(閻魔堂)在り。 故武井哲應和尚の元で大勢が坐禅し、師の遷化後も坐禅会は継承され現在に至る。
地蔵堂(閻魔堂)
地蔵菩薩、閻魔大王及び十王、計12体を安置。地蔵は延命地蔵で、当寺第4世の門宅和尚が天和2年(1682年)に修復されたが、どういう訳か、頭が傾いてしまった。当時はよく飢饉があったので、飢えた衆生を悲しみ、いつでも救済に出かけられる用意をしていたのでしょう。
平成10年(1998年)に再び修復を施す。頭の傾きが往時のままでいるのは、やはり、昨今の信念信仰の頽廃を憂え、ストレスが多く、地獄、餓鬼、修羅に苦しむ衆生を救うのだと憶念しているようである。
武井哲應和尚
明治43年(1910年)秋田県雄勝郡羽後町の農家に生る。
9歳で近所の大慈寺に預けられ、15歳の時、得度。駒沢大学で学問。秋田市源正寺、秋田県角館町雲巌寺、福井県小浜市発心寺、横浜市総持寺、上海に行脚。
昭和16年(1941年)高福寺第17世住職。本山の役職、足利工業大学(現在の足利大学)理事、学監を歴任。30有余年にわたり道元禅師の説かれた正法眼蔵を提唱。多くの著書や書画あり。
歌人の松葉直助、書道家の相田みつを、画家の石井壬子夫 などが参禅す。
昭和62年(1987年)77歳遷化。
現住職 武井全補
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